PAK85_bukiminanokisaki20140102_TP_V

高校三年生の夏休み連れ四人で隣町のそんなに知られてないhigh病院に行ったんだ。 

それぞれの名前は俺とA、B、Cとする。 

Aが車の免許をとったって事でドライブも兼ねて近頃話題になってたhigh病院に行ってみようぜって事になったんだ。 

夜中一時半位だったか、Aが家まで迎えに来た。先にB、Cを拾って来たらしく、俺が一番最後だった。
 
病院は俺の家から大体二十分程度だったため、二時位には着く計算だった。 

車内では初めての深夜のドライブだからか俺達ははしゃいでいた。小学校の遠足に行く時のドキドキ感ににていた。
 
そのためか心なし他の奴らの持ち物が普段と違っていた。 

B 塩(スーパーで売ってるやつ) 

C 眠気覚ましパイポ(眠くない) 

そしてAが「ダッシュボードあけてみ」というので開けてみるとメリケンサックが入っていた。 

俺はというと、財布とペットボトルジュース位だった。 

ちょうど二時を回った位、病院に行ったことあるやつが言ってた目印であろう場所に着いた。

それは農道沿いに不自然に建てられた鳥居。本当になんでこんな所に?って感じの場所にあるんだ。
 
そこから50メートル先に砂利の駐車場があり、そこに車を停めて先程の鳥居まで行った。
 
B 「ここだよな?この鳥居くぐって、あっちか?」指を指した先には竹やぶがあった。 

ここからじゃ病院は勿論本当に竹やぶが果てしなく広がってるだけ。何も見えない。 

C「あんなか入ってくの?怖過ぎだろ。」 

B「ヤバそうだなー。Aここで場所は間違いないんだろ?」 

A「うん。この先道が悪くて、竹やぶかき分けて行くらしいんだけど迷ったりしないか心配だな。」 

そういいながら、どこかに電話している。 

話の感じだとここに来たことがある友人らしかった。かなりのチキンである。 

周辺には民家がまるでない訳ではなく、俺達は迷惑を考え一旦車に戻った。

車に乗り込んだ辺りでAの電話が終わった。
 
A「やっぱり場所は合ってるみたいだよ。でもいらん話されてちょっと行きたくなくなった。」 

俺「なんだよそれ?どうした?」 

A「ビビらせようとしてだろうけど、電話してたやつがここに来た時、相当やばかったって。何かは言わないんだよ。しかも震えた声でやめとけって。まぁ演技だろうけど。」 

B「大丈夫でしょ。じゃあさ、二人ずついこうぜ。一組は鳥居待機で!それで時間を決めてそれまでに戻らなければ何かあったってことにすれば間違いないんだろ?」 

C「お前頭いいな!」 

誰でも思いつきそうなことだが何も言わなかった。 

Aはそれでも気が進まないようだったが、俺達は組み合わせを決めた。俺はCと。 

AはBとで決まった。 

俺とBはジャンケンをして、俺とCは後になった。 

車内から降りる時、Aがメリケンサックをダッシュボードからコソッと取り出したのを俺は見逃さなかった。 

そこからAとBは鳥居を越えて竹やぶに向かって行った。 

よく考えれば懐中電灯位持ってくるべきだったと後悔した。
 
竹やぶに入って行く二人が見えなくなる位にCが口を開いた。 

C「Aの様子変じゃなかった?普段これ位じゃビビんないだろ。それにあいつちゃんと知ってんのかな…」 

「何を?」 

B「言う程の事じゃないと思ったから言わなかったけど、病院っっても普通の家らしいんだよ。そこの家族も普通に生活してたような跡もあったって言ってたし。Aがさっき電話してたやついるだろ?その連れから聞いたんだけど。この先聞きたい?」 

俺は別にーみたいな態度をとっていたが聞きたくてしょうがなかった。

C「そいつは二人で行ったらしいんだけど、(Aが電話してたやつをD、その連れをEとする。わかりにくくてすまん。)二階建てらしくて、一階をある程度探索した後二階に行こうとしたらしいんだよ。それでDが階段登ろうとしたら、階段自体古くてミシミシいってんだって。」

C「Eは危ないからやめとけって言ってんのにどんどん登ってっちゃったんだと。 
それでDが階段を登り切ってすぐの扉を開けた。そこから何をいうでもなく動かない。」 

C「本当に微動だにしないから心配になってEが階段上がろうとしたんだと。そしたら聞いたとこもないような声(来るな! 
)てDが叫んだらしい。」 

俺は冗談半分で聞いていた。俺をビビらせようとしてるんだろうと。 
結構怖がってたけど。 

C「十秒位してDが階段から降りて来て(なんちゃってー)って笑って言ったんたと。それで話しながら帰り道に向かってそのまま帰ったんだってさ。」 

「なんだよ。二人とも無事なんじゃん。思わせぶりな話しやがって。」 

C「いや、Eは普通に話してたけど、俺が何となく嫌な感じがしたのはその帰りの話なんだ。帰るなら帰ろうとか、じゃあねとか何か言うだろ?Eも不思議がってはいたけど。」

確かに、帰るなら普通に帰るって言うだろう。 

C「あいつらは原チャで来たらしいんだけど、病院からバイクまで一切帰るとも言わずにバイクに乗ってそのまま帰ったんだってさ。途中までEもDに着いて行ったらしいんだけど、Eは帰るんだろうと判断してそのまま自分の家へ帰ったんだって。」 

そんなのは帰るって雰囲気だっただけでたまたま言わなかっただけじゃないのか? 

C「Eは家に着いてからすぐDに電話したんだけど出なくて…これ三日前の話な。 
それからかなりの回数Dに電話したらしいんだけど、出ないんだって。つまり俺が何を言いたいかわかる?」 

「わかるよ。何でさっきAの電話は普通に出たんだろな?」 

C「そう言う事。」 

確かにおかしいとは思ったけど、とりわけ気にするような事じゃないと思った。 

さっき四人で決めたルール。 

詳しく言うと、 
出発から三十分たって帰らなければ俺とCが出発する。
 
身の危険を万が一感じたら電話、最悪でかい声で叫べ。 

この二つだけだった。

二人が出発したのは大体だが二時二十分。つまり二時五十分を過ぎるようならおれとCが出発。 

携帯に目をやると五分過ぎてた。あくまで大体だが。 

「おい、時間じゃね?」 

C「ほんとだ。アレだよ、病院の中か外か知らないけど待ち伏せして驚かせようとしてるんでしょ?じゃあいこうか?」 

あいつらならそれ位しそうだ(特にBは) 

もう少し待とうとは思ったが、あまり時間が経つと日も昇りかねないと思い出発する事にした。 

竹やぶの道は思った程ではなく、ちゃんと道になっていた。多少かき分けて進む所もあったが、聞いていた程ではなった。 

病院にもかなりあっという間に着いた。 

俺もCも拍子抜けしていた。 

確かに雰囲気がある。 

今となっては多分だが珍しい病院の間隣にお墓。それもきちんと手入れされている感じでもないようで汚い。 

ちゃんとした言葉で説明できなくて申し訳ないが、例えるならドラクエに出てくるようなお墓。

ただ俺は病院やお墓より二人が何処に潜んでいるかの方が気になった。ビックリしたくなかったんだ。 

病院の外は竹やぶを抜けてしまったので隠れるような所はない。じゃあ中か? 

「いないじゃん。あいつら中に隠れるとか度胸あるな。」 

C「いやそれはないだろ?怖すぎるでしょ?ちょい裏みてくるわ」 

Cが病院の裏に回り二人を探しに行くと、言うまでもなく俺一人になる。離れていないとはいえ、やはり怖い。 

キョロキョロしながら病院の入り口の前に立った。 

~病院と看板はあるけど朽ちてしまって読めない。 

すぐ右手にはお墓。 

淳二ばりに(いやだなーいやだなー) 

と思っていると確かに聞いた。何処から聞こえたか、病院の中だけど、そうじゃない。頭に直接入ってくるような声。 

十年以上経った今でも覚えてる。 

感情のない声。女性の声。 

「次の方どうぞー」