KAI427019_TP_V

昭和40年頃は工場とかのセキュリティーもほとんど無く簡単に忍び込める為 
休日は子ども達のかっこうの遊び場になっていた 

勿論、自分も日曜日には友達数人で忍び込んで見たことない機械や乗り物を弄りまわして遊んでいた 
その日は初めて入った工場で遊んでいると、ふと、手がかなり汚れているのに気が付いたので水道を探した 

少し周りをキョロキョロすると、タンクの下に蛇口が付いているのを見つけた 

直ぐに走り寄って、蛇口を捻り、前屈みになり手を出そうとした瞬間 
真後ろから「○○!」と自分の名前を激しく呼ばれ 
ビックリして後ろを振り向いたが誰もいない、後ろは少し開けた広場みたいな所だったので隠れる所も無かった。 

友達もみんな少し離れた横の方で機械に夢中で遊んでいた 

と、次の瞬間半ズボンを履いていたので剥き出しの太ももに蛇口から出てる液体が跳ねてあたりとてつもなく熱い!熱湯か!?と思い慌て蛇口を閉じた、タンクを良く見てみると見慣れない言葉が書いてあったが当時小3の私には理解出来なかった 

怖くなり、直ぐに友達の居る場所に駆け寄り「今、誰か呼んだ?」と聞いても 
3人とも「え?」という顔して呼んでないよと答えた 

確かに名前呼ばれた時には皆横に居たし機械に夢中になっていた 
もしかしたら、友達はふざけて惚けているのかもしれない 

しかし、誰でもいいんだ、例えそれが人で無くても感謝している。 
あの時呼んで貰えなければ、俺の手溶けてたよ。