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彼と仲良くなったのは、小学校5年生の頃だった、学校から一人で歩きながら、帰っていると、 (ここでは仮に、 Mとしておく) 
帰る方向が同じだから、一緒に帰ろうぜ! 
振り向くとMだった。 

小学校では顔見知りぐらいだったので、 
少々驚きはしたが、 
一緒に帰えるようになった。 
それから、一番の友達になるのに、そう時間はかからなかった 
うちの地区の小学校は、そのまま全員同じ中学校に進学するので、 
中学校に入っても、みんな見慣れたメンバーだった。 

テストになると、Mの家に泊まりこんで徹夜で勉強 
休みになると、Mの家で徹夜でゲーム 
5人ぐらいで泊まりに行ったら 
家の人が晩御飯に、鍋なんかを用意してくれた。 

鍋になると、みんなで肉の取り合い 
しまいには、鍋の熱湯をお箸で、友達に飛ばして 
熱がっている隙に、肉を食べると言う荒業まで飛び出すしまつだった。 
気が付いたら、学校、遊びと、朝から晩まで一緒だった 
Mの家でドアが開く件を 
みんなに話したら、Mの親父が教えてくれた 
どうやら、私の家の近くの墓場から大きな道路に抜ける道が 
霊道になってて、あまりよくないらしい 

霊道の横に大きな工場があり、その横が私の家である。 
工場は昼しか仕事をしておらず、夜になると無人の工場になる。 
なるほど、少々変な事がおきてもしょうがないか 
なんて納得しつつ、ものすごく怖かったのを覚えている。

Mとは相変わらず一緒で、高校も同じ地元の高校に入った 
しかし、この頃から、Mと私の間に少々亀裂のようなのが出来てきた。 
Mは有り余るエネルギーを俗に言う、不良と呼ばれる行為に使い始めた、 
私も少々は付き合ったが、犯罪すれすれな事が多く 
一緒に遊ぶ事が減っていた。 

そんなある日の夕方 
学校のグラウンドでMと会った 
M「今日(バイクで)走りに行くから、来いよ。後ろに乗せてやる。」 
私「いいよ、それに今日練習あるから、いいわ(柔道場で晩の練習)。」 
これが彼と交わした最後の言葉だった。 
次の日、一緒に暴走行為をしていた仲間から連絡が入った 

Mが事故った!! 

すでに、集中治療室に入っていた。 
面会謝絶 
病院に行っても、会わしてもらえなかった。 
一週間、彼はがんばった後、あの世へと旅立った 
今でもMが死んだなんて信じたくない。 
葬式には、同級生がたくさん集まった。 
最後を見送るとき、みんなの前で泣いた、 
初めてあれだけの人がいてる前で泣いた。

葬式が終わってから、2~3日経った頃だっただろうか!? 
いつものように寝ていた。 
部屋の右側から誰かが来た、そう感じた瞬間 
金縛りにあった。 
むろん、肉体疲労から来る金縛りは知っていたが、 
それとはまったく異なる金縛りであった。 
目を開けてはいないが、分かる。 
黒いもやもやした人間の様な形をしていた。 

Mだ! 

直感ではなく分かった。 
どう伝えたらいいだろうか、 
たとえば知り合いと肩を並べて座っている時に 
横を見なくても、誰が横にいてるのか分かる感覚に近い。 
金縛りでまったく動けず、 
Mは横で立っているだけ 
その日は気がついたら寝ていた。 
しかし、これが毎晩続いた。 
毎日来るようになってから、一週間目ぐらいだった、 
なぜかその日の晩は、二人で来てる、、、 
Mともう一人はMに手を引かれてる 
えっ!?誰を連れてきたんだ!??? 
「お兄ちゃん」 
小さな女の子の声だった。 
その瞬間!! 
上からものすごい衝撃が襲う 
胸を女の子の手で押さえつけられている。 
気が付いたら、朝だった。 
どうやら、気を失ったようだった。 
昨日のはどういうことだったんだろう!? 
不思議に思いながら、昨日のいやな汗を流そうと 
シャワーに入る為に、服を脱いで鏡を見たとき戦慄が走った。 
胸には小さな女の子の手形が付いていた。

Mが出て来るだけなら、まだしも、 
知らない子まで連れて来るのでは 
さすがに、やばいと思って、 
仲間と一緒にMのお宅に、線香を上げに行った。 
Mの好きだった、コーラとクッキーを仏前に供え 
さすがに、怖いから、出てこないでくれとお願いした。 
その日からMが出てくることはなかった。 
そういえば、私の弟が生まれる前 
母親のお腹の中で、亡くなった子供がいたのを思い出した。 
もし、生まれていたら、弟が生まれることもなかったはずである。 
弟はものすごく強運の持ち主で、 
きっと二人分の運を持っているのだろうと、勝手に思っている。 
いつも最後の最後で何とかなる私から見れば、うらやましい限りである。 

ある日母親に聞いてみた 
お腹の中で無くなった子供は、男の子だった!?女の子だった!? 
男の子か、女の子か分かる前に死産してしまった為、 
どちらかは、分からなかったそうである。 
だけど、私はきっと女の子だと思う