nichinan0I9A2964_TP_V

彼の実家は奥深い山村にあり、多くの鶏を飼っている。 
ある朝、鶏の数が増えている事に気がついた。 

よくよく見ると、見覚えのない黒い鶏が一羽、群れの中に混じっている。 
羽がかなり小さい、不格好な姿形の鳥だった。 
飛べないところを見ると、鶏に似た鳥なのだろうか。 
一寸だけ儲けたような心持ちになり、一緒に世話をすることにした。 

しかし彼は結局、その鳥をしばらくして山に放したのだという。 
「餌やっている内にどんどんと大きくなって、他の鳥が怖がるようになった。 
 それなのに、羽だけは逆にどんどん小さくなっていってさ。 
 おまけに尻の羽が、まるで尻尾みたいにずーっと伸び続けちゃって。 
 追い出す時には、もう鳥なのかどうかもよくわからん風貌になってたよ」 

家族皆が「アレは良くないモノだ」という意見で一致し、捨てることになった。 
依頼そこの家は、飼っている鳥の数に神経質になっているという