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俺が学生の頃、週末になるとツレの家に泊まりに行っては徹夜麻雀していた。 
そんなある夜、喉が渇いたんで「ジュースでも買いに行ってくる」と俺一人で出掛けたんだ。 

当時(90年代半ば)はコンビニも今みたいに多くなく、自転車で往復20分。 
近所の自販機目指して車通りの少ない深夜の夜道を歩いた。 
そこは2基の自販機が並んでて、DyDoかコカ・コーラでいつも迷っていた。 

その日は3基目の自販機が目に入った。新しく設置されたのかな?なんて思った。 
見慣れないメーカーで100円で売られてた。 

110円に値上がりして随分経ってたが、10円安いなら買うか…と100円入れて炭酸のボタンを押す俺。 
普通なら「ガシャンッ」て音と共に出てくるのに。 

でもそれ、「ゴトッ」て。明らかに重そうな音。 

今ならペットボトルだと思うだろうが当時は500のペットボトルなんてものは無かった。 
開けたくない。嫌な予感しかしない。周りは自販機以外に灯りはない。 

恐る恐る覗いてみた。手だった。 

右手なのか左手なのかは判らない。それどころじゃなかった。 
指が動いてた。指先からは細くて小さな指が何本も生えてた。うねうねと。 

ダッシュで逃げ帰った。