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以前某県の工業高校に勤めてた時
勤務中にものすごい腹痛が襲って来て、休憩室(職員のロッカーが置いてあって、昼ご飯を食べたり出来る8畳位の畳のスペースがある)でちょっと横にならせてもらったんだ。 
そこは昼ご飯の後昼寝してたりすると結構な頻度で金縛りに遭う場所で、その頃は近寄らない様にしてたんだけど、どうしても苦しくて…金縛り以外おかしな目にあったことなかったし。 

畳を踏む音じゃなく、砂利道を硬い靴で踏みしめる様な、じゃりっじゃりって音。 
明らかに畳の上の音じゃ無いのに、すぐそばで、しかも重みまで感じる位、リアルだった。 
そんなのが、横向きで腹をかばう様に寝ていた、後頭部の辺りから近づいて来た。 
こっちから姿は見えないけど、確かにいる。 
腹の痛みとか気にならなくなる位パニックになって、とにかく起きてることに気づかれちゃダメだ!って思って、目を閉じて(金縛りにあっててそもそも動けないのに)死んだふりみたいに力抜いた。 

そしたら、いきなり 

ドンッ!!! 

ってすごい衝撃を腹の辺りに感じた。 
思わずビクッとして目を開けてしまって、腹を見た。 
びっくりし過ぎた衝撃で金縛りがとけたのかもしれない。 
腹のところには、何か鉈みたいな刃物が刺さってて、その横に生首が落ちてた。 
短い髪の、おっさんみたいな。 
おっさんの視線はロンパってたんだけど、ゆっくり、こっちに視線を合わせようとしてるのが分かった。

それを認識した瞬間、とんでもない勢いで跳び起きて、ダッシュで職員室まで逃げた。 

俺が腹痛で休憩室にいるって知ってた教頭先生が、顔真っ青で走り込んで来た俺のことをめっちゃ心配してくれて、俺もさすがにあんなものを見たなんて言うこともできず、進められるままにその日は早退。 

帰り道、腹痛は更に酷くなり、駅で嘔吐して意識失って救急車で運ばれた。 
十二指腸潰瘍だった。 
三日絶食の後胃カメラ飲んで検査して、何とか手術はなしで済んで退院できた。 


結局、あれがなんだったのかよく分からない。 
金縛りによく遭うんですよーって話してた時、あそこの休憩室で用務員さんが首を吊って亡くなったっていう七不思議があるらしいよ、とは聞いたけど、冗談めかした噂程度だったし。 
その後殆どロッカーも使用せずにそこに近寄らなかったから、後日談もない。 

でも、薄暗い中腹に突き立った刃物のやたらリアルな重さと、生首のロンパった目がぐぐぐ…って音を立てる様な感じにこっちを向こうとしてた動きが、未だ忘れられない。