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自分の母親の話ね
家が長野県の某山中に古別荘を持ってて、
自分が赤ん坊のとき、今から20年ぐらい前に家族でそこへ旅行いったとき。

ある日の夜、夕食を食べた後父親がスーパーに買い出しに行くと言って、
自分の姉を連れて、母親と自分は別荘に残して車で山から下りていってしまった。
(車で市街地までは数分のところに別荘はあった)
自分はもう寝ていたらしく、母親と二人でお留守番。

そしたら夜の九時頃に、別荘のドアをたたく音がした。
母が玄関に行くと、「すいません、誰かいませんか」っていう声がしたそうで、
子供、というかかなり若い声だったらしい。

それで母が「こんな時間にどうしたんですか」とか「誰ですか」って
質問しても、またずっとドアをとんとん叩いて「誰かいませんか」と答えるばかり。
不思議に思って、ドアの上にあるガラス窓から覗いてみたら、
やけに古臭い学生帽と制服を着た少年が立っているのが見えた。

あたりは別荘地で、しかも夜に子供が訪ねてくるていうのも不気味に思ったが、
まあ市街地からもそんな離れてないし、
さらに母いわくそのとき丁度自分が産まれたばっかで母性が強かったらしく(笑)
さすがにその少年がかわいそうと思いドアを開けたのね。

そしたら案の定誰もいなくなってた。

それで初めて母は怖くなって、父親と姉が帰るまで震えてたらしい。
まあそんだけの話だったんだけど、
そのあと旅行中に民族資料館に置いてあった「町の歴史」的な本に、
第二次大戦中の疎開先の受け入れとかの項があるのを見て、
そこに載ってた疎開で集まって学生たちの格好が
例の少年の服そのまんまだったそうだ。

別にそこで大事件とかあったわけじゃない。
母はあんときはよくわかんないけど歴史を感じたわ~と話してた。