boke12151231_TP_V

三年ほど前のバイト先から自転車で帰ってた時の話
夜の8時頃だった
自動車が一台通れるくらいの住宅街を走ってた
時間帯もあって人通りはない

十字路を曲がるとすぐ後ろか古い自転車のギコッガシャッガシャッという音がした
バイトで疲れてのろのろ運転だったんで後ろの人が追い越せるように俺は道の左に寄った
でも追い越すどころか距離を詰めてきやがった

ぶつかるんじゃないかってくらいすぐ真後ろでガシャッガシャッ音がした
俺はもしかしてこいつひったくり犯かと思ってスピードを上げた
相手は古そうな自転車だし一気に走れば引き離せるだろうと思った
だがそいつもスピードを上げたのかガシャッガシャッという音は離れない

イラっとして全速力で走った

途中でカバンからパキッと音がしてそっちに気を取られてスピードが緩んだ
ちょうど通りに出たところ止まらざるを得なかった
ひったくり野郎?も止まったみたいでそいつの顔を拝んでやることにした
何かしてきたら殴るくらいは出来るよう大勢も整えて振り返った

そこには誰もいなかった

辺りを見回してもそれらしき自転車はいない
Uターンしたなら後ろ姿が見えるはずだし追い越されたら気づかないわけがない
あんなガシャッガシャッ音を立ててたんだから
疲れすぎて幻聴でも聞いてたのか
俺はまたのろのろ運転で家に帰った

家についてカバンの中身を取り出した
さっきしたパキッは携帯が壊れたんじゃないかと確認しかたが異常なし
最後に内ポケットからお守りを出した

他にパキッなんて音がしそうなものはこれしかない

触ると明らかに縦2つに割れていた
あの自転車が何かは分からんがもしかしたら得体の知れないものだったのかもしれない
お守りが守ってくれたんじゃないかと思ってる