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独り暮らしをしている兄がインフルエンザになった。
病院から帰って寝ていると、窓の外で声がしている。

「こんにちは、どなたかお願い致します」と
言う若い女性のか細い声だった。
何度も聞こえるので、眠れなくて仕方なく外へ出てみた。

ふらふらと自宅のマンション周りを歩いて、その声の主を探したがい誰もいなかった。
しかもふと気が付いたら、なんと自分の部屋の番号が思い出せない。。

ふらふらおろおろしていると、ふとさっきの声が明るく「308号室でーす、三階の左側でーす」と
兄の部屋をアナウンスのように教えてくれた。
兄は部屋に戻り、玄関前で「ありがとう」と言った。

するとまた声が「ではあさってに、お願い致しまーす」と聞こえた。
明後日?と考えながらも兄は眠り、ちょうど明後日にコンビニに買い物に出掛けた。
するとマンションの横にある草地で猫の鳴き声がする。
草を分けて中に入ると片隅の土管の中で
猫が仔猫を三匹生んでいるのを見つけた。
兄は「お願い致します、ってこれかも」と
思い当たり段ボールに毛布を入れて、母猫に
「明後日だぞ」と仔猫を移させて病院へ(動物病院)行った。

今はいとこと実家で二匹ずつその猫を飼っている。
多分、インフルエンザの幻聴なんだろうけど、猫はもしかしたら話が出来るのかも知れない。