SHI65_jimejimemamushi20140720_TP_V

当時オリは広島県内の田舎町に住んでいたが、住んでいた所の近くに子供の足でも1時間くらいで頂上まで登れる山があった。

まぁ、ちょっとしたハイキングコースってところだが、海岸線から近いこともあって頂上からの眺めはなかなか素晴らしく、友達なんかと休みの日には結構登っていた。
昔のことだから登山道は特に整備もされておらず、ヒト一人がやっと通れる獣道みたいな箇所もかなりあったと記憶している。

である日のこと。
いつもの友達と二人でその山をせっせと登っていたが、ある場所を境に急にその友達が無口になった。
それまでは学校のこととかテレビのこととか馬鹿話をしながら歩いていたのに。
別に疲れて口を聞けなくなったわけでもないようだった。おかしいと思ったオリは友達に理由を聞いたが、「なんでもない」と言うばかりで理由を話してくれない。
そうこうするうちに頂上にはいつものとおり到着して、ひとしきり眺めを楽しみ、さあ降りようというときになって友達が口を開いた。
「さっきは気にすると思って黙っていたけど、登ってくるときにお前、藪の中でとぐろを巻いていたマムシを気づかずにまたいでいたぞ」

ガクガクブルブル~

ヒビリのオリはその日を境に山登りをやめた。当時のオリは毒蛇に噛まれると、必ず死んでしまうと思いこんでいた。