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山菜採りに行った山奥で、荒れ果てた寺を見つけたのだという。
伽藍も何もかも崩れて失くなっていたが、鐘撞き堂だけは何とか姿を保っていた。

皆で代わる代わる撞いてみたが、物悲しい音に寂しくなったという。
夕暮れになり、帰ろうと門をくぐった時、後ろから大きな鐘の音が響いた。

 ごーーーん

振り向いて見たが、鐘撞き堂には誰もおらず、ただ鐘が揺れているだけだった。
歩き続けて寺の姿が見えなくなっても、鐘は間をおいて鳴らされ続けた。

麓に置いた車にたどり着いても、まだ鐘の音は続いていたそうだ。