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連日の出来事で疲れていた私はベッドに入るとすぐに寝入ってしまったようで、その間に不思議な夢を見ました。 

初老の男性が私に仕切りに頭を下げる夢を見たのです。 

翌朝、夢の内容を覚えていた私はあの時の仏さんかな?っと思い、 
不思議なこともあるもんだなぁ・・・とあまり気に止めず 
もそもそと朝食を食べていました。

するとA先輩から携帯に着信があり、 

先輩「おきとったか。なあ、お前変な夢みんかったか?」 

すぐにあの夢だ・・・と直感した私は 

「もしかしておっさんがずっとお辞儀する夢ですか?」 

先輩「それや!ただそれ以外なにもなかったんやけど・・・」 

「僕もそうですよ。お供えいってよかったんとちゃいます?w」
 
先輩「そやなw そういうことにしとこかw」 

てな具合に二人共同じ夢を見ていました。不思議な夢だったんですがちょっといい気分でした。

先ほどの話、後日談がありまして。 

そんなことがあってから4年後、たまたま先輩とキャンプツーリングでその現場近くを通った時にいってみようかと先輩が言い出し現場に足を運んでみました。 

そこには朽ちて半分土になってる花束の跡と黒ずんでおがくずのようになった一合枡が置かれていました。

もちろんお供えした一升瓶も。 

その時ふと気になって一升瓶に目をやるとなにか違和感を感じました。

4年間も放置されていたので埃をかぶっているのですが・・・中身が無いんです。 

最初は浮浪者が飲んじまったんだろうかとも思いましたが、周りの埃を見ても瓶が動いた形跡は全くありません。 

先輩と顔を見合わせ、まさか・・・とは思いながらもその瓶を元に戻し、その場をあとにしました。 

その後、近くの道の駅で休憩しながらさっきのことを思い返すとなぜか少し嬉しい気持ちになりました。 

あの仏さんが最後に飲めなかった酒を飲ませてやることができたんだなと・・・。

そのあと道の駅で購入した地酒を一本、またお供えに行きました。 

その日の晩、キャンプ場でテントを貼り焚き火を眺めながら二人で買った日本酒をちびちびやっていると焚き火越しに誰かがいたような気がして、はっと顔を上げるとそこには誰もおらず近くの別のキャンパーが見えるだけでした。 

だたなぜかその時とても暖かいものに包まれたような気がして自然と笑みがこぼれました。 

先輩もなにか感じてたようで二人共ちょっと笑っていました。

ふと乾杯ってつぶやくとグラスに何かが当たったような感触がしました。 

その日の晩は何かとても穏やかな心で呑みあかし、就寝しました。
 
旅を終え、自宅に帰って荷物を片付けているとあの時買ったお酒が出てきたんですが、なぜかあんまり減っていませんでした。 

「結構あの晩飲んだつもりだったのに・・・律儀なおっちゃんやなぁ・・・w」とまた朗らかな気持ちになりました。 

もうその廃墟は解体され、今は空き地になっています。

ただ、旅行でそこを通るたび思い出して顔がほころびます。