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小学校4年生のときだからもうだいぶ前のことだな 

当時俺の町では小学校の合併があり俺のいた小学校が建て増しされて 
別だった学校のやつらが移ってきたことがあった 

それで新しい友だちが数人できて、家に遊びにいったりしたけどそいつらの地区は同じ町内でも行ったことがない場所だったんで最初のうちはけっこう新鮮な体験だった 

5月だったと思うが日曜日の午後にその地区で遊んで家に帰る途中でどしゃ降りの雨になった 

時間は6時まで家に帰らないと怒られてたからたぶん5時過ぎくらい 

叩きつけるような大粒の雨で、どっかで雨宿りしようかと思ったけどまだコンビニもない頃で・・・そうしたら幕屋が目に入った 

幕屋というのは、俺らの町はお地蔵さん信仰が盛んで 
町内の地区ごとにあって月当番を決めてお祀りする地蔵様のお堂のことだ 

たいがいは辻脇にあって数本の杉の木もいっしょにある 
月当番の家では火の始末やお供え物のかたづけなんかをする 

今から思えば2間に4間くらいの細長い建物でお地蔵さんが地区によって違うけど5~10体くらいある 

屋根はあったけど長辺の壁がなく、そこに赤い幕が下がってるから幕屋

そこで雨宿りしようとして走り込んで幕をめくったとたん、あっと思った 

お地蔵さんがあるはずの木枠の中にぎっしりオムツもしていない裸の赤ちゃんがひしめいていたんだ 

何十人という数で、さらに不思議なのはその中に赤ちゃんくらいの大きさで手足もあるんだけど色は真っ黒で、ふつう頭のある場所が象の鼻みたいになってる生き物?が5~6人?くらい混じっていたことだ 

俺が幕をめくったまま固まっていると 
てんでに泣いたり隣の子に抱きついたりしていた赤ちゃんたちが 
いっせいに静まって俺のほうを見たんだよ 

さらにその黒い生き物も象のような鼻の先を俺のほうに向けている 
なんとか後じさりしてひっこんだけど 

ウッそだろ~と思ってもう一回幕をちょっとだけずらしてみると 
中の赤ちゃんはみんな消えててお地蔵さんが七つくらいあった 

気味が悪かったんで結局そこでは雨宿りはせずにずぶ濡れで帰った 
家で当時まだ健在だったジイサンにそのことを話してもどういうことなのかわからずじまいだったな