598 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/09/16(木) 20:32:08 ID:/WnOwU/k0 [1/7回(PC)]
Aと師匠とおかん 

【登場人物】 
A→俺、主役。時には脇役。 
師匠→会話中では恥ずかしいので本名のMさんと呼んでいる。 
おかん→俺のおかん。つよい。 
【その他】 
"アレ"→師匠についている怖い何か。魂など霊体を喰う。右肩から出てくる。時々暴走する。 

自己責任で読んで下さい。一応警告はしたので始めます。 

"高下駄履き" 

真夏の午前中だった。俺は暇だったので師匠の古物屋でダラダラしていた。 
「俺らってさあ、常に上げ底はいてるようなもんだよな」 
「どうしたんすか、いきなり」 
「いや、ほら上げ底って疲れるじゃないか、足首とか」 
もちろん師匠のいつもの下手な例えだが、 
この大男が上げ底なんか履いたことあるんだろうか、と思いながら答える。 
「…そうですね。Mさんは足首より右肩のほうが疲れるじゃないですか、どっちかというと」 
「真昼間から喧嘩売ってんな…まあ、いいわ」 
師匠はクダを巻きながらも、目と手はパソコンに集中している。 
俺は生返事だけしながら、寝転がって漫画を読んでいる。 
「つーかさ、前から思ってたんだけど、この町って 
 俺の"アレ"も含めて、化け物多すぎじゃないか? 
 この間の鬼とか何なの?何度死ぬと思ったか… 
 結局山の途中までしか追い返さなかったけど、あの先に冥界の入り口でもあんのか」 
「それは分からないですけど、色々とあるんでしょ、理由が」 
どう考えても何かあるだろう。たぶん。

 
599 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/09/16(木) 20:35:32 ID:/WnOwU/k0 [2/7回(PC)]
「知ってるかもしらんけど、仕事で憑き護らしき子と会ったんだよ」 
「俺が知るところでは憑き護ってさ、 
 やばい地域に意図的に配置されるんだよね。ヤンゴトなき人たちによって」 
どうやら師匠は、うちの町が霊的な危険地帯ではないのかと言いたいらしい。 
「…どうでしょうね」 
そんなことより、漫画の続きが気になる。 
「あと俺らって、この仕事そこそこ長いけど、 
 Aのおばさんクラスの(霊力の)人って、普段道端では見かけないよね? 
 ってか人を顎で使って偉そうにして外に出てこないだろ。 
 何でふつうに近所のスーパーで井戸端会議してんの?」 
町内会長だからかなぁ…。とか関係なさそうな理由しか思いつかない。 
「それと、あの小学校に居座るホームレスカッパのことだけどさ、 
 何で神霊もどきが住宅地のど真ん中に居るのよ。 
 クソカッパは早く川に帰れよ。ハゲカッパ!」 
師匠はわざわざ手を止めて、小学校の方向を向いて罵っていた。まだ恨みが消えていないようだ。 
河童神も子供達が夏休みで暇らしいので、 
たぶん今日あたり師匠の夢に出てきて、いつもの悪口の仕返しをするだろう。 
「とにかく、この町はおかしい。何かあるはずだ」 
「そーすね」 
そう言われても、普通に住む分には殆ど関係のないことだし、 
師匠も言ってみただけで、真夏の暑い中を探しに行く気はなさそうだ。 
あと異変を付け加えれば"球体"のこともあるが、それは2人とも意図的に触れないようにしている。 
「ところで魔鎖美ちゃんはどうしたのよ、あの後」 
「今は夏休みなんですけど、元気に部活に通ってるみたいですよ」 
「…霊感の無い子をからかうもんじゃないよ」 
「…さーせん、でも色々と成り行きもあったんすよ。大体ブレスレット渡したのMさんでしょ」 
「…おk、今後気をつけるわ」 
あのブレスレットは、シャモジと一纏めにされて商品棚の上で封印されている。