409 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/09/01(水) 23:30:10 ID:2LIQFObpQ [1/4回(携帯)]
長くなるんで4回に分けて投下。 

俺は物心ついた時から霊感が強かったらしく、話せる様になってからはいつも他の人には見えない者と遊んだりしていた。 
正直生きてる者とこの世の者ではないものとの区別が全くつかなかった。 
知らないおじさんが玄関から入ってきても誰も気付かず、「おじさんがそこに立っとーよ」と言っては「そげん人はおらん!」と怒られ、叩かれたりもした。 
だから俺は怒られるのが嫌で、少しずつ無口になっていった。 

ただ1人、俺の味方だったのが爺ちゃん。 
一緒に歩いてる時、向こうから歩いてくる男が全体的に灰色がかっていて顔が土気色、そして背中にピッタリと張り付いている黒いもの。 
爺ちゃんに「あの人どげんかしたと?何で黒いのしょってるん?」 
と聞いたら 
「ああいうんはよくよく見とったらいけんよ、ちゃんと区別をつけるようにしんしゃい。人には影が出来るが、あのもんに影はなかろうが。まだ生きとるけどな…」と。 

見れば確かにその男には影がなかった。 
そして追い風にも関わらず、線香と何か腐った様な強烈な臭いがしてくる。 
すれ違う時にはその臭いで何度か吐いてしまったのを覚えてる。 

そういうものを何度も目にしたりして爺ちゃんに色々教わっていく度に 
「ここには近寄ったらだめ」「あの人には近寄ったらだめ」 
と、段々分かる様になっていった。 
そして爺ちゃん以外の人には話してはいけない事も。

 
410 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/09/01(水) 23:31:37 ID:2LIQFObpQ [2/4回(携帯)]
そんなある日(小学校2、3年位)夏休みで母の妹家族のとこへ遊びに行った。 
(その頃爺ちゃんは妹家族と同居してた) 
丁度同い年位の子が二人いたから、楽しくて毎日遊んでたらある日の昼に暑さで鼻血を出してしまった。 
叔母さんの家に行くと少し横になってなさいとの事で、 
ある一室に連れて行かれそうになったんだけど、そこは自分なりに気付いてた「近寄ったらだめ」な場所だった。 

断ったけどガキの言う事なんて勿論聞いてはくれず、 
でも1人は絶対に嫌だったから庭にいた爺ちゃんを呼んで一緒に寝てもらう事に。 
「何かあってもジィがおるけん、大丈夫」 
の言葉に安心して気がついたら寝てた。 

どれ位寝たのか、ふと目を醒ますと異様な寒さと線香の臭い。 
ヤバい、怖いと初めて思い爺ちゃんを見るとグッスリ寝てる。 
起こそうと思った時に初めて自分の体が動かない事に気付いた。 
掠れ声位しか出ない。 
それでも爺ちゃんを呼び続けた。 

その時ゆっくりと襖が開いて出てきたもの。 

首と右腕、左膝から下が無く、戦時中に着ていたと思われるボロボロの服を着て焼けただれたものが、這いずりながら俺の足元まで来た。 

そいつは俺がかけていたタオルケットをゆっくり引っ張る。 
何度爺ちゃんを呼んだか、 
「爺ちゃん起きて!」と掠れ声で叫んだ瞬間 
「なんや?」 
とこっちを向いた爺ちゃんの顔は焼けただれ、皮膚が剥け、片目と鼻のない今俺のタオルケットを引っ張っているそいつの顔だった。