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夜、会社帰りで自宅近くの信号が青になるのを待っていた時なんだけど、 
信号待ちの先客に若い女の子が一人いた。 
夜で暗かったので多少の色の違いはあるかもしれないけれど、 
上は黒っぽい色の薄手のパーカー、下はカーキ色?の短パン(カボチャパンツみたいな形のやつ)、 
さらに蛍光紫?のストッキングで靴が赤いハイヒールだった。 

なんか色がごちゃごちゃしてるなーと思って眺めてた。 
その日は朝から雨が降っていて、私もその子も傘をさしてた。 

その子の傘は黒地に銀色で星座がプリントしてあった(関係ないが、私の傘は透明ビニール) 
厨二病が疼く傘だなーと思いつつ、今度は傘を眺めていたら、視線に気付いたのか女の子がこちらを見た。 
茶髪のボブで、化粧はギャル風だった。失礼ながらつけまつげが多過ぎてちょっと似合ってなかった。 
視線ががっちり合ってしまったので軽くぺこっとしたら、女の子は無表情でこちらをじっと見つめ返して来た。 

「じろじろ見てんじゃねーよ」とか思われてるのかな…と不安になっていたら、前触れもなく女の子がにっと笑った。 
一瞬、歯がないように見えたが、お歯黒してた。 
ぎょっとしていたら、女の子が歯をむき出しにしたまま前を見た。 
つられて正面を向いたら信号が青になっていて、すぐにまた女の子の方を向いたら女の子はいなくなっていた。 

見晴らしのいい場所なので、まさかあんな一瞬で遠くまで移動できたとも思えず、 
ハイヒールだったのに物音一つ立てずに素早く移動したというのも解せなかった。 
なんとなくこのまま道路を横断する事を躊躇って、私は信号を一つ見送ってから次の青信号でそこを渡った。 
少し歩いて自宅に着き、鍵を開けてドアを開くと、玄関にさっきの女の子のハイヒールと傘があった。 
ん?と混乱して、状況がよく理解できないまま室内に上がってみたけれど、誰もどこにもいなかったし、窓なんかの人が侵入できそうな所はどこも鍵がしまっていた。 
おかしいなと思って玄関に戻ったら、靴も傘もなくなっていた。 

帰宅時に玄関は鍵がしまっていたし、誰かの悪戯ってことはないと思う。