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俺はいつものようにA市にあるO屋でAとYと酒を飲んでいた。確か金曜日の夜だったと思う。
客はまあまあ入っており、地元のおっさん連中や、若い男女も楽しく飲んでいた記憶がある。 

酔いもまわり始め、俺らは2軒目どこに行くかでもめ始めていた。結局、AがうるさいのでKG市へ
行くこととなった。当時は道路交通法もザルであったので、
飲酒運転は日常茶飯事(汗)、県北にある店へ俺の車で向かったのであった。

店の話は省かせてもらう。とりあえず3軒目はなしで帰ることとなり、
国道○7号をひたすら上り帰ることとなった。 

KN市に入るか入らんかの時である、前方が真っ赤になっていることに気づき、 AとYに 
「前が真っ赤なんだけど、なんだよあれ?」と俺は言ったが、
AもYも俺がふざけているもんだと思い、
気にもしないそぶりであった。近づくにつれそれが炎だとわかり、AもYそれに気づくこととなる。

前方で車が炎上していたのである。俺らは路肩に車を停め、事故現場を見に行くことになる。
前も十数台しか車はなく、現場には警察も消防も着いていない状況であった。 

片側2車線の追い越し車線側に事故車は停まっており轟々と炎上していた。まわりには見物する人間も数十名おり、
その中にはひたすら泣きじゃける男がいた。

その男の話に聞き耳をたててみると、2人車に取り残されており、
早く助けてもらいたいと言っているようであった。
まさかあの車を覆いつくす炎の中にあと二人いるのかよ。3人で炎の中を覗き込んだが中の状況はわからなかった。
ただ、なんとなく車中にひとりいるような気がした。

消防車も着き、消火が始まった。さっきまで轟々と燃えていた車であったが、
一瞬のうちに鎮火することができた。 

消化された車中と車外に真っ黒な物体が確認できた。
まさに黒こげで焼死体となった2人を見ることとなった。さっきの泣きじゃけっていた男は
変わらずの状態で泣きじゃけっていました。
俺らはこんな事故現場に遭遇したこともなく、目の前に焼死体を2体目にするのも初めてであったので、
かなり無言で車中帰った記憶がある。てか、あんな場面目にし目にしたら。だれでも同じか

ひと月くらいすぎ、たま、O屋で飲むこととなり、店に入りカウンターに座るなり、店長が話しかけてきた。
「Tさん(俺)実はね、この前カウンターで、3人で飲んでたでしょ。
あの時、後ろの座敷で飲んでいた男の子2人と女の子2人の女の子の方、あの晩事故で亡くなってるのよ。
車が自爆して炎上して。男の子2人はすぐに車から脱出したんだけど、後部座席の女の子達は脱出できなかったらしいの。」
俺「いや、マスター俺らあん時、事故現場に遭遇してるのよ……」 

あの時の真っ黒な焼死体、いまでも忘れることができない。車にいた子は逃げようとして力尽きたのかな?