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コトリバコ懐かしいな 
ああいう呪物って、中には 
予備知識なくても作れる奴いるらしいぞ 
知り合いがそうだった、もう死んだけど

コトリバコが流行った当時、これをネタに自称霊感女を 
ひっかけてやろうぜwwwといいだした友人がいた。 
早い話が、コトリバコらしき物を自作していかにも曰くありげに見せて 
怖がらせよう、と……まあ、悪趣味な話だ。 
普通だったら誰かが止めるんだろうけど、その自称霊感女は 
これまで色々やらかしてたこともあって、言いだしっぺとは別の奴が、 
偽コトリバコ作りを引き受けた。

この偽コトリバコを作った奴、俺らの仲間内ではなんていうか、 
地味であんまり目立たない奴だった。 
でも手先は器用で、自分でアクセサリー作ったりとかしてた。 
そんな奴が、箱じゃないんだけど……なんていうんだ、茶道で使う 
ナツメっていうんだっけ、あれを古道具屋で安く買ってきて、 
いかにもそれらしく細工したわけだ。 
そして「うちの蔵を片づけてたら~」な役目は、言いだしっぺが 
引き受けた。

んで一週間くらいかけて仕込みをしてさ。 
コトリバコを参考に、言いだしっぺが「この前実家に帰ったらさ~」と 
飲み会などで話を持ち出し、自称霊感女の興味をひいた。 
別の奴は「そういえばネットでこんな怖い話みたんだけど!」と、 
これまた自称霊感女に情報を与え、誘導していった。 
言いだしっぺの実家は、ほんとに昔武家屋敷だったとかで、説得力は 
あったと思う。 
ちなみに製作者は言いだしっぺに偽コトリバコを預けてからは、 
俺らの中に混じって素知らぬ顔で、自称霊感女と接していた。

んで他の友人の結婚式の打ち合わせでファミレスに集まった時、 
言いだしっぺが「そうそう、この前言ってた、蔵の中で見つけた変なもの、 
今日持ってきたんだ!」と、偽コトリバコを取りだした。 
見た瞬間「ヤバいよ、これヤバいよ!」と騒ぎ始める自称霊感女。 
そしてネットで見たとは言わずに、いかにも自分が関係者のような顔をして 
コトリバコの説明を始める自称霊感女。 
俺はそんな彼女を無視して「そんなの作り話だろwwwwwこれ開けてみれば 
いいじゃんwwwww」と、偽コトリバコを開ける役目だった。 
この時点で、偽物の中身は知っていた。

ちなみに偽物の中身も、今思うと本当に悪趣味なんだが、本物に 
似せていた。 
おもちゃ屋で悪戯グッズの指買って、血みたいに塗ってさ。 
まあ冷静に考えれば、本物だったら中に入ってるのは干物状態だろうなと 
想像はつくんだろうけども……