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後日談です。 
 
自分的には知らない所の話だし正直関わりたくないし、聞いただけなので詳しくはわからない話でしたが、こっちが本題?元凶?みたいです。 

あの一晩から丁度一ヶ月が過ぎようとしていました。 
 
お祓いのお金の為バイトを始め中々忙しくしていた時にHさんから急に呼び出しがありHさん宅に行った時にこの話をされました。 
 
「こんにちわ、すいませんお金はまだ出来てないです」 
 
Hさん「今回は料金の事で呼んだんじゃ無いから安心していいですよ」 
 
てっきり料金の催促かな?と思っていたが違うみたいで安心したが、あの時の話ならもう関わりたくなかったので嫌な気分になった。 

「で、話とは何ですか?」 
 
嫌々だが俺に関わりある話だし注意事項なら聞いておかなければならない 
 
Hさん「実はあの時のUさんが少し普通の霊とは違う理由を調べたりしてわかった事が色々あるから一応伝えておこうと思ってね」 
 
幽霊云々自体が元々普通じゃないと思うが…そう思ったが黙って話しを聞いた。 

Hさん「あの時はあんな言い方をしたけど、実際Uさんはあなたを怨んだりしてない、むしろ好意がずっとあったと思う」 
 
「はい?そんなはずないでしょ、あんな風に憑き纏って妨害して多分殺そうとしてたのに好意とかあるはずないじゃないすか」 
 
実際好意を持った相手にあんな事するとは思えなかったし、幽霊ってだけで恐怖心しかなく、あれが好意からの事だとしても無理だ。 

Hさん「そう思っても仕方ないよね、あれはUさんの意思じゃなく、その裏にいる者の意思だから、元が人間かどうかすらわからない物だけどね」 

幽霊だけでも、あんな事無かったら信じてすらないのに漫画みたいな話をされても今いち「?」としかならなかった。 

Hさん「実は家に来た時点でUさんの意思ではないと気付いてたの…でもね、それをあなたに伝えたらあなたは少なからず可哀相とか同情の気持ちを持つでしょ?それはあの一晩を過ごすなら絶対に持ってはいけない気持ちだったの」 
 
「何故駄目なんです?関係あるんですか?」 
 
Hさん「同情心を出せばあなたは助からなかった、Uさんに見つかってたから…あなたの意識を恐怖だけに満たしてUさんから意識を逸らさなければならなかったの」 

自分の為だと理解し何となくだが納得したが肝心な事を聞けてない。 

「Uはあの後どうなったんですか?Uの意思じゃないならなんだったんです?」 

Hさん「あなた達が一晩過ごしてる間、私は私の先生の所に行ったの、見てわかる通り私は世間じゃ心霊研究家で通ってるの、私の先生も似たような感じだけど私以上に詳しいし長年この世界にいるから失敗したらの話を聞きにね」 

失敗したかもしれないのかよ…そう思ったが自分達じゃどうしようも無かったから仕方ないと思う事にした。 

Hさん「あなた達が行った山だけど、色々な怪談があると思うけど、知ってる?」 
 
「はい、カップルの幽霊だったり、婆さんの幽霊だったり色々噂は一通り聞いてます。」 
 
結構有名な所だから噂が絶えないような場所だった、だからか色々話しは聞いていました。 
 
Hさん「実はそういった噂じゃない本当にヤバイものがあの山にはいるって先生から聞いてね、多分それのせいだと聞いたの、詳しくはわからないけど、「禍垂」(カスイ)と言うらしいの」 

「禍垂?」 
 
正直ついていけなかった、そんな漫画みたいな話されても理解出来ないし、幽霊だけで精一杯だったから。 

Hさん「詳しくは本当にわからないの、多分元は人間だけど、いつからいるのか、何の因果で山にいるかも何もわからないの、禍垂も見た目から先生がつけた名前だし、本当の名前もわからない」 
 
「でも、俺と何の関係があるんですか、禍垂なんて聞いた事すらないし」 

幽霊とは無縁の零感男だったし、そんなの噂すら知らなかった。 

Hさん「推測だけどUさんは禍垂に引き込まれたんだと思うの、だからUさんと縁があった、あなたを標的に選んだんじゃないかしら、あなた木の上の人を見たと言ったでしょ、それが恐らく禍垂と思う」 
 
Hさん「あなたは木の上に立ってたと言ったけど、正しくは違うの、両手だけで木に垂れ下がり下半身がない風貌の者なの、だから禍垂…先生は本当に危険だって今回は本当に運が良かったって」  

あまり見えなくて本当に良かったと思いました、あの状況ではっきり見えてたら発狂間違いないですから。

俺は頭の整理が全くつかなかったが聞かなければならない事を聞きました。 
 
「Uはどうなるんですか?俺は本当に大丈夫なんですか?」 
 
Hさんは少し暗い表情で答えました。 
 
Hさん「正直Uさんはずっとあの山に禍垂に捕われたままになると思う、禍垂を祓えれば違うかもしれないけど、禍垂はまず見つからないし、祓う方が危ないから…」 
 
Hさん「あなたは恐らく大丈夫、でも決してあの山に絶対に近付いたら駄目、禍垂との縁が復縁したら間違いなくあなたは助からないから」 

俺は少しの安堵とこれから先報われる事のないUを気の毒に感じながらHさん宅を後にしました。 

その後は料金の支払いが終わりそれからはHさんには会わず、例の山にも決して近付いていません。 
 
人間は好奇心が強く興味を持ったら止まらない生き物だと思います、ですが決して不用意に噂が立つ場所には近付いてはいけないと思います、思いもよらない結果があるかもしれませんから。