KIJ_bukiminaki_TP_V

薪を切らしていたので家の旧式風呂にくべる枝を拾いに
森に入った

それほど奥までは行かず家が見えるくらいのあたりで
薪代わりの枝を拾い集めた
ふと顔を上げると
目の前に出来立ての小さな納屋があった
家の者は納屋を作るなどとは
誰も言っていなかった、
不審に思い引き戸を開けてみると
作り付けの棚の上に小さな陶製の
お稲荷さんが五十体以上づらりと並んでいる
分けがわからないので薪拾いを続け
先ほどの場所へもどった
今度は納屋が無くなっている、首をひねりつつ家へ帰ると
祖父が庭で落ち葉を燃やしていた、
納屋の事をたずねてみたら

お前もおねだりされたか

と笑った
先々代のころから家の者が森に入ると
納屋が現れる事があったと言う

社でも建ててほしいんだろう

また祖父が笑った



狐に化かされたのは初めてだ...orz