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夏休みの頃かな。その頃地元の中学が一緒だった友人と俺入れて3人でよくつるんでた。
ガンダムウォーっていうトレカにハマってて、友人の家に集まってトレカして酒飲みながらオールしてみたいなことをしょっちゅうしてた。

仮に友人を友人Aと友人Bとしよう。友人Aの家が結構大きな家で、自宅の横に離の家があって今は誰も住んでなかった。だから俺たちはいつもそこで夜遅くなってもどんちゃん騒ぎしてた。

ある日、いつものように友人Aの家に向かおうってことになって、友人Bと一緒に行くことになった。友人Bの家は俺の家から徒歩2分くらいでめちゃくちゃ近かった。友人Aの家はそこから自転車で30分くらいかかる所だった。友人Bの家に集合して、2人で駄べりながらチャリでAの家に向かった。

俺たちの地元はいわゆるド田舎で、周りは一面田んぼ。中学生の頃はゼロ魔とか買うために近くの本屋まで1時間近く自転車こいでた。

だから当然街灯も少ないし、夜になると真っ暗になるところも沢山あった。Aの家はいわゆる農家で、田んぼの中にポツンと建ってる感じ。
だから向かう時も細い田んぼ道を通って行く必要があった。車1台通れるくらいの道かな。すれ違うのは多分無理。街灯もなくて夜になると真っ暗になる。

そんな道を、Bと2人で自転車で走ってた。
周りは真っ暗で自転車のライトでほんの少し前だけが照らされてる感じだった。
そんな道だけど、1箇所だけ明るいところがあった。踏切だ。

田んぼ道は線路沿いになっていて、踏切がある場所だけは街灯が灯ってて周囲がわかるようになってた。あとは電車が通れば明るくなるんだが、
ド田舎だし、時間も午前0時をまわってたから通る電車も貨物列車くらいだったと思う。

俺とBの50m先くらいに踏切が見えてきたところくらいで、Bが急に「あれ、なに?」と聞いてきた。俺が踏切の方を見るとなにかが踏切の前で動いてるのが見えた。

その頃の俺は視力が悪いのに眼鏡はかけないで、講義とか運転する時だけ眼鏡をかける人間だった。だからボンヤリとなにかが動いているのは分かったが、
それが何かまでは分からなかった。

「なんか動いてね?」とBに尋ねると、Bは、「あれはやばい。ちょっと遠回りになるけど迂回しよう。」と言ってきた。

おれは「え?なに?幽霊的な?笑」とふざけて返したが、
いつもならおちゃらけるBが真面目な顔だったので従った。踏切より手前の道を曲がって、踏切の前を通らずに迂回しながら進むことにした。

その迂回してる時にBに改めて聞いた。「結局あれなんだったん?」するとBは、「おれも遠くて正確には分からなかったけど、多分子供だ。

小学生くらいの。その子供が、踊ってるように見えた。」と答えた。
深夜0時過ぎにこんなくらい田んぼ道で踊ってる小学生。確かに不気味だと思った。

けど、小学生なら最悪何とかなるかーとも思ってたと思う。
とにかくその時点まではそこまでやばいとは思ってなかった。ここからはその不気味な小学生っぽいやつを小学生と呼ぶ。

俺とBは迂回してた道からさっきの線路沿いの道に戻った。
踏切はもう俺たちより後ろにあって、うっすらと見えるくらいの距離だった。

Bは「まだ踊ってるよ。不気味だな。」なんて言ってたけど、
おれはもう大丈夫だと思って「平気平気。というか警察に行った方がいいんじゃないか?」とその子供のことを少し心配していた。

すると踏切の方から声が聞こえてきた。「おーい、おーい、」。
おれとBは踏切の方を振り向いた。すると、さっきまで踊っていた小学生が、
こっちを見ながら手を振っていた。普通なら何ともない光景なのに、
その時の俺は何故か身体中に鳥肌が立ったのを覚えてる。

それはBも同じだったようでBが「逃げよう。」と言ってきた。おれも頷いて2人で自転車をそれまでより早いペースでこぎ始めた。

「やばいな、なんだよあれ?」とBに話しかけると、Bは後ろを振り返ったあと急に立ちこぎしだした。
おれは小学生が追いかけて来たんだと思ったが後ろを振り返る勇気がなく、とにかくBに続いて立ちこぎしてスピードをあげた。


徐々に小学生の声が小さくなっていき、俺とBも自転車のスピードを緩めていった。
「まだいる?」とおれはBに聞いた。Bは後ろを振り返り、
「いや、もう見えないな。」と答えた。

おれは安心すると同時に「あれって、ほんとにヤバイ系かな?」とBに話しかけた。Bは「うーん、わかんないな。
でも、霊的なやつでは無いよね。はっきり見えるし。」なんて言ってた。
その言葉を聞いて、また少しホッとした。

それからすぐに、遠くの方から電車の音が聞こえてきた。
貨物列車がこちらに向かってきていた。貨物列車が線路を通り過ぎるおよそ1分半くらい、俺とBは喋るのをやめ、列車の走行音だけが響いていた。

走行音が小さくなってきたあたりで、変な音が混じっているのに気づいた。

「ガタンゴトン、ガタンゴトン」の列車の音が小さくなるにつれて、その混じった音が大きくなっていくのがわかる。そしてその音は聞いたことのある声だった。


「おーい、おーい」さっきまで聞こえていた小学生の声だった。Bの方を見ると、Bも聞こえているらしく泣きそうな顔をしていた。
おれは後ろを振り返ったが、真っ暗でなにも見えない。踏切はとうに通り過ぎ、街灯もないため小学生の存在を確認することが出来なかった。

Bも何も見えなかったようだが、「おーい、おーい」とこちらを呼ぶ声は小さくなるどころか少しずつ近づいてきているように大きくなってきていた。

俺とBはまた自転車のスピードを上げて進んだ。

でもスピードを上げているはずなのに声が一向に遠くならない。なんなら大きくなってきた。おれもBも、おかしいと思いながらひたすら自転車をこいだ。
そして、それはおこった。

周りは真っ暗。自転車のライトで照らされた少し前の光景。
そこに飛び込んできたのは、半袖半ズボンのガリガリの少年?が叫びながらこちらに向かって全力疾走してくる姿だった。

その瞬間、Bは叫びながら自転車を捨てて逃げ出した。
おれもパニックになり、自転車を乗り捨てて走って逃げた。とにかく200mくらい来た道をひたすら逆走した。

しばらくして冷静になると、小学生の声は聞こえなくなっていた。
おれとBは携帯のライトを照らしながら、自転車の所まで戻ることにした。
そこには、小学生はいなかった。

そこから先はよく覚えてないけど、とにかく2人で一言も喋らずAの家を目指した。Aの家に着いてAが玄関のドアを開けた瞬間に安堵というか安心して
一気にBと2人でさっきまでの話をAに話した。

Aは「なんかの間違いじゃね?」と信じてくれなかったが。

ただ1度安心するとその後はお酒も入ったからかそんなこと忘れてひたすらガンダムウォーやってた。
午前3時くらいになった時、Aの兄貴が突然酒を持って入ってきた。

そして、「さっきコンビニから帰ってくる途中で田んぼ道のど真ん中にパトカー止まってて参ったわ〜」と言い出した。

「え?」とBが聞き返すと、「いやあの踏切のところ。こんな時間にネズミ捕りって訳でもないだろうしなぁ。」詳しく話を聞くと、
Aの兄貴が酒を買いにコンビニに向かって帰ってくる途中、
俺とBが小学生を見たあの踏切の所にパトカーが止まっていたとの事。

パトカーが止まっていたため違う道を通ってきたが、遠目から見た感じだと警察官が踏切の周りを調べていたらしい。

終わりです!!

最後はよく分からない感じで終わりましたが、これが今までで1番怖かった体験です。今だにあの少年の走り姿がトラウマです。
ありがとうございました。